エステックウッドのテクニカルデータ
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製品名 | 材料強度※ | ||||
曲げ(Fb) | 短期許容応力度 ( 2Fb / 3 ) |
長期許容応力度 ( 1.1Fb / 3 ) |
弾性係数(E値) | せん断(Fs) | |
(N/mm ) | (N/mm ) | (N/mm ) | (N/mm ) | (N/mm ) | |
エステックウッド 国産スギ特一等材 |
11.6 | 7.7 | 4.3 | 3.8 | 2.7 |
エステックウッド ホワイトアッシュ |
48.4 | 32.3 | 17.7 | 14.7 | 14.3 |
条件:積載荷重=等分布荷重 | 3500 N/m 建築基準法施工例 第85条 床材の構造計算(5) |
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条件:積載荷重=等分布荷重 | 推奨スパン(mm) | 材の断面(mm) | 荷重負担幅(mm) | ||
幅 | せい(厚み) | ||||
床材(国産スギ特一等材) | 300 | 90 | 20 | 94 | |
床材(国産スギ特一等材) | 450 | 105 | 30 | 110 | |
床材(国産スギ特一等材) | 600 | 90 | 36 | 94 | |
床材(国産スギ特一等材) | 600 | 136 | 36 | 142 | |
床材(ホワイトアッシュ) | 450 | 105 | 20 | 110 |
(注1) エステックウッド220℃処理 JIS K 1571規格品
(注2) JIS Z 2101に準じた試験方法によって各強度を計測、木質構造設計基準(日本建築学会)をもとに評価値を算出
※表示してある材料強度は、正規分布仮定に於ける信頼度75%・下限値5%の値
JIS K 1571(木材保存剤の性能試験方法及び性能基準)に基づいて評価
木材保存剤の性能基準 ( JIS K 1571,2004 ) | エステックウッドの性能試験結果※1 | ||||
性能区分と試験方法 | 性能項目 | 性能基準 | |||
防腐性能 | 室内試験 | 注入処理用 | 質量減少率(%) | 3以下 | (室内試験※2) 処理温度200℃:質量減少率 1.3%・・・耐候操作あり 処理温度220℃:質量減少率 0.5%・・・耐候操作あり 無処理:質量減少率 63.1% |
表面処理用 | 質量減少率(%) | 3以下 | |||
防ぎ(蟻)性能 | 野外試験 | 注入処理用 | 食害指数 | 10未満※4 | (野外試験※3) 処理温度200℃:食害指数16 処理温度220℃:食害指数2.4 |
表面処理用 | 食害指数 | 10未満※4 | |||
(注4) ただし、処理試験体のうち食害度が50以上を示したものがある場合は、性能基準を満たさないものとする | (注1) 試験実施機関は、奈良県森林技術センター (注2) 数値はオオウズラタケ・カワラタケのうち、質量減少率が大きい方を記載 (注3) 食害指数=平均食害度×食害発生率 |
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木は生きています。ウッドデッキとして生まれ変わっても、生き続けています。
ですから、より長持ちするかどうかは、お手入れの仕方で決まります。
通常、木は水分を吸うと体積が膨張し、乾燥してくると縮みます。この伸縮が「割れ」を引き起こし、その割れ目に水分が溜まり、腐朽が始まります。
エステックウッドは、表面だけでなく木材内部まで窒素加熱処理されていて、木の吸湿性は可能な限り排除されているため、伸縮が少ないのはもちろん、割れが生じても保湿しにくい特長があります。したがって、ご使用の環境が木の自然乾燥を妨げないようにすることがポイントです。
はっ水性を高め、紫外線から表面を保護する目的で施工時には油性オイルステイン塗装をお奨めします。(塗装品)
1.オイルステイン(油性)事前準備 塗装をする面のホコリ、油分、汚れ等はきれいにふき取り、ケバ立っている場合は、サンドペーパー等で仕上げてください。 |
2.オイルステイン(油性)の塗り方 ①塗る前に缶をよくかき混ぜて、中身を均一にしてください。 ②オイルステイン(油性)は、薄めずにそのままハケまたはウエス(布)にオイルステイン(油性)を染み込ませ、ふき取るように塗布してください。 ③標準的な塗り方は2回が原則です。1回目を塗ってから半日後に2回目を塗ってください。 |
(注)使用後のウエスは水に1時間以上浸してからビニール袋に入れ、空気を抜き可燃ごみとして廃棄してください。
(注)上記の要領は、あくまで標準的なものとなります。実際には、各メーカーの「使用上の注意」に従ってください。
木製品は、使いこなした年月と共に味わい深くなっていきます。
適切なメンテナンスが木製品の寿命を伸ばすベストな方法です。
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エステック処理と呼ばれる特殊な窒素加熱処理技術によって平衡含水率(空気中に放置したとき木材内部に含む水分)が3~7%に安定します。通常の人工乾燥材は空気中に放置した場合この数値が20~25%前後となります。木材は通常8%以下の状態では狂いがほぼ生じないことから、エステック処理材はまさしく「狂わない木材」といえます。ASE値(抗膨潤能)は最大75%となります。
エステック処理は人工乾燥や燻煙処理とは全く別のものです。人工乾燥が単に木材の内部に含まれている水を抜くというもの、燻煙処理は燻して表面をコーティングするという考え方であるのに対して、エステック処理は24時間~72時間かけて、用途に応じて170℃~240℃で窒素加熱処理を施し、木材繊維の酸化を窒素で抑えながら分子レベルで改質させ、別の性質(水を吸いにくい等)に変える技術であり、細胞内部のヘミセルロースを分解し吸湿性を可能な限り排除、その後1ヶ月以上外気に馴染ませます。処理直後は含水率0%となり、空気中に放置しても低い平衡含水率を維持できるため、高い形状安定性と防腐・防虫効果が同時に得られます。
熱処理木材の特徴として製造方法や処理温度によって耐久性が大きく異なり、また輸入品の中には通常の木材と比較して耐久性の向上が認められない木材も学会で報告されており注意が必要です。ご使用に際しては、日本固有の環境下での実証耐久年数やJIS野外杭試験(2年間)等を確認することをお奨めします。エステックウッドは公共施設や名湯等日本国内で15年以上の実績を誇り、海外にも輸出されております。その耐久性は国内公的機関での野外耐久性試験(JIS K 1571)でも裏打ちされ、防腐薬剤処理木材と同等の性能を認められた唯一の熱処理木材です。木材利用技術開発賞最優秀「林野庁長官賞」の受賞も、こうした実証主義の基本理念と国産スギの高耐久化への貢献が認められたものです。
利用促進が望まれている国産スギを全面的に使用、木材(炭素)を長持ちさせることは国内のCO2削減に貢献します。また、加工といっても一切薬剤を使用しない処理方法ですので、とても地球に優しく環境負荷が少ない処理方法なのです。
ございます。屋外用途では、平衡含水率が約8%以下の状態を維持できるように木質改善される反面、粘り強さを示す曲げ強度やせん断強さは低下していきます。実証例の少ない構造躯体でのご使用は現段階ではお薦めできません。ウッドデッキでご使用になる場合には必ずエステックウッド「スパン表」でピッチをご確認ください。ビスはステンレス製のコーススレットを用い、特に材端部には小さな下穴をあけてから施工することを推奨します。塗装に関しては必ず油性のオイルステイン塗料をご使用下さい。建具や家具でのご使用は全く通常の木と変わりありませんが、切断・切削は切れ味の良い刃物を使用し、接着剤はウレタン系またはエポキシ系を推奨します。一液性の接着剤は硬化時間を長く取ってください。